音楽ブログスタートです。
やはりなんだかんだ言っても、
音楽って「繰り返しの美学」だと思うんですよ。
同じメロディやリズム、また似たようなメロディを繰り返すことで、曲としての輪郭のようなものが生まれてくるとでも言ったらいいのでしょうか、
ジャンル問わずどんな音楽でもそうだと思います。
分かりやすい所で言えばドラクエのアレフガルドのフィールドの曲、「広野を行く」なんかもそうですよね。
たった8小節のメロディがゲーム内で延々と繰り返されるだけですが、ファミコンで発売された当時、どれだけの人がこのメロディの虜になったでしょうか?
ドラクエⅠの制作裏話的なエピソードでは、
始めこの曲はフィールドの音楽としては暗すぎるんじゃないか?という疑問があったらしいのですが、制作を進めていく過程で、気が付けばスタッフの多くがこの曲を何気なく鼻歌で歌っていたことから、「これは成功する」という確信に変わったとかなんとか。
そんなこともあるように、繰り返すメロディがいつの間にか心を奪っていることがあるんですよね。
そして、これよりももっと短いメロディに焦点を当ててみると、
一つの決められた短いフレーズをドラクエ音楽の中ですぎやまこういち先生は「モチーフ」という言い方をしますよね。(一般的な言い方か分かりませんが)
代表的なのは昔からある「悪のモチーフ」という曲でしょうか。
ⅤとⅥで異なるモチーフで2種類あるのですが、特にⅥのほうは様々な曲で使用されていて大活躍していますよね。
そしてドラクエⅩで言えば、ネルゲルが登場したりするときに使用されていた曲「死の世界より来る者」、これも「ミ・ファ・ミ・レ」という、いたって簡単なメロディがひたすら繰り返される曲です。
これを「冥王のモチーフ」と言うらしいのですが、
たったこれだけで、あの威圧感、恐怖感みたいなものが表現されているわけですよね。
それが繰り返されることで、さらに聴き手の心に忍び込んでくるかのようでもあります。
そしてさらには、Ver.1のラストダンジョン冥王の心臓でもこの「冥王のモチーフ」が使用されて表現されていますし、ネルゲルとの戦闘でもそれが使用されています。
他にも色々あって、「アンルシアの恵み」なんかにも代表されるように、僕は勝手に「アンルシアのテーマ」と呼んでいますが、あのメロディも様々なアレンジで使用されていますが、基本的には同じメロディの繰り返しですよね。
同じメロディでありながら、テンポやアレンジを変えるだけで様々な曲へと変化するのもドラクエ音楽の面白い所でもありますね。先ほどの「広野を行く」のメロディもゾーマとの戦闘で使用されていたりとか。
一つのテーマとして確立されたメロディというのは、あらゆる場面で使っても存在感を示すことができるほど強いものなんですね。それでいて決してマンネリにはならないという不思議。
ちょっと「繰り返し」という話からそれてしまいましたが、話を戻しましょう。
先ほどは「モチーフ」と言いましたが、ロック系やポピュラー音楽の世界では「リフ」なんていう言い方をしますかね。
これはそのまま「繰り返し」を意味する「リフレイン」の略ということになるんでしょうか、詳しい語源までは分かりませんが。
分かりやすく代表的なもので例えるなら、ストーンズの「サティスファクション」はどうでしょうか。
あの有名なギターリフも「冥王のモチーフ」と同様に、隣り合う3つ音のみで構成されたフレーズです。
これが延々繰り返され、聴き手に高揚感みたいなものを与えていくわけですね。
それでは、演奏者がその場で思いつくままに自由自在に弾くアドリブ演奏はどうでしょうか?
ちょっと持論的にはなりますが、
実はこれも、ありとあらゆるフレーズを引き出しの多さを武器に闇雲に弾いてしまっては、統一感のないというか、まとまりのないものになってしまうと思うんです。曲の輪郭も失われてしまう恐れもありますよね。
なのでアドリブとはいっても、要所要所では同じフレーズを繰り返したりすることで、自分の主張をまとめるというのも大事になってくるのかな?と。
俳句で言うところの「上の句」「下の句」みたいに部分的に整えるだけでも聴き手の印象は違ってきますよね。
とは言っても、一瞬一瞬の閃きによるアドリブですから、計算通り、思い通りに簡単に弾けるものでもないんですが。。
と、こんな感じで音楽ではあらゆる場面で「繰り返し」というのがキーポイントになってくるものだと思っています。
もちろん歌の歌詞の部分でも同じことは言えますかね。
サビだけに限らずどこかの部分で同じ言葉、似た言葉を繰り返すというのは、やっぱり大事な要素だと思うんですよね。
で、要は何が言いたいかと言いますと、
以前、DTMの勉強中で、練習でこんなの作ってみましたということで、
作りかけの「広野を行く」をアップしたのですが、
そこからの成長ぶりを紹介しようかと思ったわけなんですが、
とはいっても、やはり音符入力って面倒な部分が多々あって、
それをいかに簡略的に、でもそれなりの曲の感じにするかということで、
音楽のキーポイントでもある「繰り返しの美学」というのを言い訳に、
「コピー&ペースト」を駆使してなんとか1曲できましたという話です。
で、出来た曲がこちら。
特にタイトルも何もない、とりあえず(仮)の、
「ガジー・スターダストのテーマ(仮)」です。
お気に入りの「ジギー・スターダスト」のジャケットをせっかくなので使ってみました。
元のジャケットはこちら。
特にデヴィッド・ボウイを意識した曲という訳でもなんでもないですが。
とりあえず操作にも多少は慣れ、DTMレベルが1→4くらいに上がりました。