2ガジュマル
お待ちかね、ザ・クロマニヨンズのニューアルバム「BIMBOROLL」が発売されました。

予告していた通り、そのことを記事にしないとですね。

まあ聴いた感想といいますか、レビュー?といいますか、そんな感じの記事です。

いつもならアルバム全体の感想を何曲かピックアップしてざっくりと書いていましたが、今回はせっかくなので1曲ずつ書いてみようかなと。

となると、記事自体もだいぶ長くなってしまう可能性もあるので、今回はA面とB面、2回に分けて書いてみようと思います。


ということでさっそく、

まずはジャケットから。
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↑今回もレコードとCDを買いました。

デザインは毎度のことながら、菅谷晋一さんですね。
基本的にアルバムのタイトルを伝えたら、あとのデザインに関しては丸投げらしいですね。
それで、これだけのデザインが出来上がるのだから、発注側としてはありがたい限りでしょうね。
個人的にジャケットのデザインに関しては、今回のこのアルバムが一番好きかも。
ビンボロールというワードから、アンモナイトのような貝が生まれてくるとは、原始時代のイメージを残しつつロールという言葉ともリンクしている感じがすごくいいですね。
ちなみに「ビンボ」というのは、調べてみると「見た目はいいけど、中身は空っぽのバカな女」とか、そんなような意味があるみたいです。よく見ると貝の上に女の人が乗っていますね。

あ、でも毎度のことですが、アルバムタイトルには特に意味はないようですね。
語感というか、語呂の良さみたいなので、なんとなく決めているようです。
語感はもちろんですが、カタカナで見ると一瞬「貧乏」に見えちゃうけど、アルファベットだと字のバランス感みたいなものもいいですよね。


さあ、それではさっそく曲のほうに。
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必ず1発目はレコードのほうで聴きます。今回もモノラルです。
レコード盤をセットするときは、緊張感というかドキドキ感みたいなのがありますね。
ドラクエでいうところの、円盤の遺跡で、石盤をはめて新しい領界を解放する感覚でしょうかw


では、曲順通りにいきます。


1 「ペテン師ロック」 ヒロト作

これは前にシングルの時に書いたので詳しく触れなくてもいいですね。
その時には「アルバムの3、4曲目とかにありそうな隠れた名曲的な曲」というような書き方をした記憶があるのですが、今回のアルバム全体的にみると、実はほとんどがそんなような曲が多く、何というかシングルに向きそうな曲はあまりなく、どちらかというとカップリングに入っていそうな曲が多い印象。それを考えると、結局今回のアルバムの中で先行シングルとして一番向いていそうなのはこの曲だったのかもしれませんね。
3、4曲目くらいに入っていそうな曲と言いましたが、1曲目で大正解ですね!


2 「マキシマム」 マーシー作

これとかも、いつもならカップリングとかに入っていそうな感じの曲。
1番と2番の歌詞が全く同じなのもマーシーらしいですね。
ライブでは、「ペテン師ロック」から間髪入れずに、その勢いを引き継いだまま解き放たれる絵が目に浮かびます。コーラスの「ぅぉぉぉおおおお おい! おい! おい!」は絶対言いたいやつ。


3 「ピート」 ヒロト作

もうこれは言わずとも知れた、ザ・フーのギタリスト「ピート・タウンゼント」のことですね。
ヒロトがピートから感じているその気持ちが素直に書かれた歌だと思います。
マーシーのギターも、ちょっとピートを意識したような、フィードバックやスイッチングのような小技も織り込んだような演奏になってますよね。


4 「おれ今日バイク」 ヒロト作

はい、来ました!バイクの歌。バイクの歌は昔からヒロトもマーシーもよく書いてきていましたが、今回はヒロトでしたね。最近はヒロトのほうが多いか?
これもライブとかで一緒に歌いたくなるやつですね。楽しい歌。今回のツアーは下手したらお客さんのほうが声枯れてしまうんじゃないだろうかw


5 「デトマソパンテーラを見た」 マーシー作

これは公園でクリームパンを食べようとして、地面に落としてしまった瞬間に、横切るデトマソパンテーラを見たという壮大なストーリーを描いた曲。小説にしたら上下巻くらいになりそうなストーリーを、3分程度の曲にまとめちゃった天才的な曲。
こういう描写はやはりマーシーにしかできない芸当ですよね。
過去に恋愛ソングを「あのね」というたったの3文字だけで表現してしまったことがありますが、これもそれに似たような感じで、その先には色々な想像が掻き立てられます。

クリームパンを落としたという、ちょっとついてない事が起きたときに、デトマソパンテーラという珍しい車を見たという、ちょっと得した気持ちが同時に訪れている状態の中にも、クリームパンを拾って洗ってまで食べる自分と、片や高級車を乗り回しているという経済的な格差もそこにはあったりして、その辺の表現はさすがだな~とただただ思ってしまいます。場面を切り取ることで、瞬間的な車のスピードというのもしっかりと表現されていますよね。

そしてさらに言えば、やはり何と言ってもタイトルですね。
普通の人がタイトルをつけるならば、おそらく「デトマソパンテーラ」というタイトルにしていることでしょう。
僕自身も、はじめこのタイトルを見たときには、少し違和感を感じましたが、曲を聴いてみれば納得。この「見た」が実に効いてますよね。
実際のところ曲の歌詞の中には「見た」という言葉はどこにも出てこないんですよね。
タイトルのほうに1回だけ「見た」という言葉を使うことで、曲から浮かび上がる映像も変わってきますし、主人公の心理の読み取り方まで変わってくるのではないかと思います。そのくらいこの「見た」は大きいものだと感じました。

これほど、「見た」という言葉をうまく使いこなせる人も、そうはいないのではないでしょうか?
もしかすると「さよならビリーザキッド」を超えてくる「見た」の使い方かもしれません。

そして詞に加え曲調もいい感じで、
サビの部分は思わず口ずさみたくなるやつですよね。
個人的にはボブ・ディランの「I Want You」を思い出しちゃったり。
よく聴くとサビのところでピアノのような音も聴こえますね。
コビーのベースも印象的でカッコイイ!

ちなみにデトマソパンテーラというのはこんな車。
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正確には「デ・トマソ・パンテーラ」と区切るようですね。
昔でいうところの「スーパーカー」ってやつですかね。マーシーの世代の人たちが子供の頃にブームになったような感じかな?僕の家にもこんなような車の消しゴムがあったような記憶があります。


6 「ナイアガラ」 マーシー作

A面の最後の曲です。タイトル通り「ナイアガラの滝」を見たまま感じたままを表現したような曲。
今回のアルバムはストレートに見たまま感じたままを表現したような曲が多い感じがしますね。でもその言葉以上に伝わってくるものがあるのは何なのでしょうかね。やはりそれが歌というもなのかもしれませんね。
特になんてことない歌詞の中にも、最後の一文に「中野あたりに あったら どうする?」というような文章で締めくくるあたりはマーシーらしいというか、「ひらきっぱなし」の最後の「サグラダファミリアは今ちょうど完成」という歌詞で終わる感じに似てますかね。最後にちょっと「はっ!」となる系。

独特なギターリフも印象的ですね。
曲自体もちょっと変わった感じの、面白い曲だな~と思いました。
曲調とかではないと思うんだけど、こういった曲の中に少しビートルズっぽさが見え隠れして感じるのは僕だけでしょうかね?うまく説明はできないのだけど。



以上、A面の感想はここまで。


そうそう、ちょっと余談になりますが、水の民さんから教えてもらって、こんなツイートを見つけたのです。
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ドラクエシリーズのプロデューサーとしてお馴染みの、藤澤Pのツイート。

なんと、クロマニヨンズのニューアルバムに関するツイートをしていますね!

そして注目するべきはその時間です。

発売日が11月2日だったのですが、この時間にツイートしているということは、確実に前日にアルバムをフライングゲットしていますよね!これ実はかなりコアなファンなのではないのでしょうか??
僕もこの時間にはまだ手元にはなかったですから。

これは次の新ドルボードはデトマソパンテーラか??

あれ、もう今は完全にドラクエⅩの運営としては関わっていないんでしたっけ?

それにしてもリツイートの少なさと「いいね」の少なさが、ドラクエ関係者からの関心の無さを物語っていますねw


ということで、以上A面の感想でした~
B面の感想のほうはまた後ほど。お楽しみに!
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