この記事は旅立ちブログのほうに3月に発売されたドラクエ サウンドトラックを聴き、その感想をレポートしたものです。

ドラクエ音楽の魅力は常に伝えて行きたいことなので、これも再度そのままの内容で掲載いたします。

ここから先がその記事になります。






今日は先日発売された「ドラゴンクエストⅩ いにしえの竜の伝承 オリジナルサウンドトラック」について記事を書こうと思います。

僕ももちろん買いました。
サントラ6
良し悪しに関係なくコレクションしてますのでとりあえず買います。


さっそく内容ですが今回新曲というのはたった3曲だけなんです。
「竜族の不穏」「聖鳥のアルペジオ」「いにしえの竜の怒り」
この3曲。
しかもオーケストラによる演奏のものではなく、シンセサイザーによる音源。
これはちょっと残念ですねー

どれも良い曲なのですが、さすがにちょっと物足りないです。
「竜族の不穏」なんかは過去の作品のダンジョンとかで使われていてもおかしくないような、いかにもドラクエらしい雰囲気の曲なのですが、こういう曲はぜひオーケストラの演奏で聴いてみたいものですね。

サントラ5
それ以外の曲は過去の作品からバージョン3で使われている楽曲です。
新曲の3曲のあとに入っている「パストラール」「カタストロフ」はドラクエⅡからの楽曲なのですが、Ⅱのどこで使われていたのかまったく記憶にないんですよねー。SFC版で使われていたとかですかね?
どちらにしてもこの2曲はどちらも素晴らしいですね。
特に「カタストロフ」なんかは威圧感、緊迫感が前面に出ているとがってる感じの曲でカッコイイです。


その他には今後実装予定のスライムレースの曲「スライムレース・スライムレース」が入っています。
Vのオラクルベリーの曲「カジノ都市」と並んで収録されていることを考えると、この「カジノ都市」がスライムレース会場のBGMとなるんでしょうかね。
現在まだこの曲は使われていなかったですよね?

ちなみにこのスライムレースの曲は、Vの戦闘の曲をふにゃふにゃした感じにアレンジしたものですね。真のレンダーシアの戦闘の曲でもあります。

ちょっと話題をそらしますが、ドラクエの楽曲の中にはこのスライムレースのように同じメロディーをアレンジして違う曲として使用してることが結構あります。
このアレンジセンスは見事としか言いようがないのですが、過去の作品でも多くありますが、このドラクエⅩの中での楽曲で言えば、アンルシアが登場するムービーでよく使用される「アンルシアの恵み」ですね。
この曲をテンポを変えたりしてアレンジしたものが、アンルシアがよく奮起するような場面で使用されている「勇者アンルシア」になります。この曲カッコイイですよね。
そしてそれをオルゴールの音色にアレンジしたものが、アンルシアの記憶の世界で使用されている「追憶のオルゴール」になります。
同じメロディーの曲なのに3曲ともまったく別の印象を受けますよね。
この曲はかなり好きです。

他にもネルゲルの曲。
ネルゲルの登場時に使用されている「死の世界より来たる者」も、このテーマフレーズをアレンジして使用しているのがネルゲルのところのダンジョンで使用されています。単純なメロディーの繰り返しなのにカッコイイですよね。
ドラクエⅩをはじめて、最初にエテーネの村をネルゲルに襲われたときには、この曲に興奮しました。これによってドラクエⅩへの期待感が一気に高まったのも懐かしい思い出です。

そして話を戻しますが、他の曲は過去の作品からのもので、これを悪く言ってしまえば曲の使いまわしの手抜きとも言えるのかもしれませんが、僕個人的にはこの使いまわしの仕方がホントに見事だな~と感心しております。

バージョン1では基本新曲がメインでしたが、バージョン2以降は過去の作品の使いまわしが圧倒的に多いです。
今回のバージョン3でも過去の作品からのものが殆どで、そんな中で特に良い使い方だな~と思ったのがフィールドの曲ですね。
まず炎の世界ではⅥのフィールドの曲「もう一つの世界」が使われていますが、この曲は元々好きな曲だったので単純に嬉しかったのもありますが、竜族の世界にすごく合ってるなと思いました。Ⅵでは自分が透明の姿になってしまう怪しげなもう一つの世界でのフィールドで使用されているのですが、まったく異なった場面なのに、これは見事にマッチしたなと思いました。

そしてもう一つ氷の世界。ここではまたフィールドの曲を変えてきています。
元はⅧのフィールドの曲「広い世界へ」ですがこれも見事!まさかこんなにも氷の世界に馴染むとは想像していませんでした。

この使いまわしの件についてもっと掘り下げると、バージョン2の話にまで遡りますが、ここでも曲の選曲も素晴らしいなと感心しています。

バージョン2からはⅦからの曲が多いですかね。

Ⅶって改めて聴くと良い曲も多いのですが、ゲーム発売当初は、プレイステーションでの発売になり、曲のほうは色々と多彩な音の表現が可能になり、かなり複雑になりそして豪華にボリューム感も出たわけですが、当時のゲームのグラフィックやゲームのスケール感みたいなものは音楽のほうに追いついていないような印象で、なんと言うかゲームのスケールに対して曲が立派過ぎたとでも言いましょうか、ちょっとミスマッチな感じがしたのですが、今回のドラクエⅩの世界で改めて使用される事になり、その違和感が解消されてような気がしています。
印象の薄かった曲とかもⅩの世界で聴くことでホントに良い曲であることに気づかされ、しかも見事にこの世界にあってるなーと感じました。
偽りのレンダーシアのフィールドもそうですし、グランドタイタニス号の曲もそうです。Ⅶの船もかなり大きな船という設定でしたがグラフィック的に完全に音楽に負けていましたものね。


あともう一つ言えることは各シリーズのやり込み度ですかね。
すごく良い曲なのにやり込み時間の短さからそれに気づかずにスルーしていたこともあります。
特にⅧなんかは僕の場合、一度ストーリーをクリアしてすぐに飽きてしまったので、せっかくの良い曲を十分に堪能できていなかったんですね。
リンジャの塔の曲とかもⅧからですが、これもホント美しく素晴らしい曲ですし、リンジャの塔の雰囲気にすごく合っていると思います。
そして今回の氷の世界もⅧですし、過去の曲がこうして改めて本当の意味で活かされている感じがしているので、個人的にはこの曲の使いまわしに関してはすごく納得がいっています。

もちろん新曲であればそれにこしたことはなく、とても嬉しいことなのですが、ある意味過去の曲を大切にしているとも取れますし、まあいいんじゃないでしょうかね。


で、この今回発売されたサウンドトラックですが、これはあくまでもゲーム内の音楽をまとめた、いわゆる音源集みたいな位置づけにあると思います。
なので、演奏は最後まで収録されておらずフェイドアウトする形になっています。
一つのアルバムとしての作品の価値みたいなものはあまりないかもしれません。
そこで僕が本当にオススメしたいのはこちらのシリーズです。
サントラ7
このシリーズはⅠ~Ⅹのバージョン1までしか発売されていませんが、こちらは東京都交響楽団とすぎやまこういち氏によるアーティストとしての作品集という位置づけにあると思います。
演奏も最後まで聴けますし、メドレー形式になっている曲もつなぎの部分をちゃんとメドレー用のアレンジになっており、曲順も含め実際のコンサートでもこの形で演奏されています。純粋に音楽を楽しみたい人にはこちらが良いかなと思います。
あとこちらのシリーズには楽譜も付いているので楽器をやる人にはありがたいですね。
こんな感じの楽譜です。
サントラ3


そうそうあと最後に、サウンドトラックのオマケについていた「クロウズオルゴール」がこれです。

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曲は竜族の隠れ里で流れる「神に祈りを」
Ⅵからの曲ですが、これも飛竜を呼ぶオカリナのメロディーをアレンジしたものですね。
曲を鳴らすと飛竜がクルクル回って飛ぶのがいいですね!
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